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秋山 実 |
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顕微鏡といっても、それぞれの目的に応じた多くの種類があり、レンズや付属品、照明方法など、多岐にわたる。私が主として撮影した作品は、偏光顕微鏡によるものが多いので、それを主体に説明したいと思う。
この十字ニコルにした偏光フィルターの間に、タバコの包装などに使っているセロハンを、無造作に折り畳んで入れてみると、透明なセロハンが、青、黄、緑と、鮮やかな色彩に変貌する。 偏光顕微鏡はこの原理を応用したもので、簡単に言えば、普通の生物顕微鏡の標本の上下に、偏光フィルターを置いたものと言える。(右図参照) 顕微鏡写真を撮る場合、原則としてカメラのレンズは使わない。顕微鏡に付属した対物レンズと撮影レンズを使う。 対物レンズには、N.A.値という解像力を示す数値が表示されている。顕微鏡写真を引き伸ばして明視距離(25cm)から見た時に、最終倍率はN.A.値の1000倍までという。N.A.値0.25の対物レンズで撮った写真は、計算上250倍までしか伸ばせず、それ以上引き伸ばしたものは、馬鹿拡大といわれる。 |
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結晶の標本は、スライドグラスの上で微量の結晶を溶かして、薄く再結晶させるだけである。(正しくは溶剤をとばすという)
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標本を作る時、カバーグラスをのせるかどうか、という質問をよく受ける。たしかに、多くの場合、10倍以上の対物レンズは、カバーグラス(厚さ0.17mm)の屈折率を計算して設計されているが、私の経験では、10倍の対物レンズでは、カバーグラスの有無でシャープネスに影響は見られなかった。 私が今まで各種のルートから入手した結晶は400種以上であるが、その内半分は写真にならなかった。しかし、再結晶の奥深さに、楽しみと苦労をいまだに続けている。 |
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カラー撮影の場合、フィルムは、原則としてタングステンタイプを使用する。(デーライトタイプを色変換するのは、一寸無理があるようだ) 露光について、TTL露光計付きの35mmカメラなどは楽だが、その他はブースター付き露光計(ミノルタ)などが使いやすい。また、グラウンドグラス上に反射型露光計をあて、撮影結果との相関性を見い出し、自分なりの簡易露光換算表をつくることも出来る。 顕微鏡撮影で最も注意しなければいけないのは、ブレの問題である。不安がある場合は、シャッターをバルブにしておいて、スイッチのON,OFで露光する方法もある。 顕微鏡の撮影自体はそんなに難しいものでは無い。重要なのは、標本づくりの忍耐と、どこを切り取って作品に仕上げるかという、個々の感性の問題である。 |
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